創作小説置き場です(一部BL、18禁物有り) 男女は問いませんが入る時大変ご注意下さい!(詳しくは初。にて)
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トッシュウSSを頂きました(≧▽≦)ゞ
な訳でカテゴリ追加です♪

フリーだったので・・・つい orz


どうして(ウチと)こんなにも違いがあるのか(-_-;)
兎も角! ゆずさんあざっっす!!

皆さん是非②読んで下さい(下記にあります)
あ、言わずもがな腐向けですので(・A・)

・・・そして同志が増えたら嬉しいなv(本音)

※修正H230526

こんこん、こん。おかしなリズムで叩かれた扉に向かって苦笑しながら、トッシュは酒瓶をテーブルに置いた。
そろそろ来る頃だと思っていたなんて、言ったらどんな顔をするだろうか。今度言ってみるのも
いいかもしれないな、と考えたトッシュに今言う気がないことは確かである。言う気がないのか勇気がないのかは定かではないが。

 逸る気持ちを抑えて、ゆっくり立ち上がる。かたりと鳴った椅子の音と立てた靴音が混ざった。
かつかつかつり。扉に手をかけ、開く。扉を開けた其処にはトッシュが想像した通り、仕事帰りのシュウが
立っていた。

 ただひとつ想像通りではなかったのは、その左手が見知らぬ赤毛の少女の手を引いていたことだけ、である。

「……何だそのガキ」
「……産んだ」

「幾ら種付したところで孕むわけねぇしその上孕んだとしてもそんなでかいガキなわけねぇだろこのバカヤロウが」

 一言で言い切って、今一度目の前の相手二人を見直す。頭の先から爪先までを確かめるように見遣ってから、
少女の焦点が自分に合っていないことに気がついた。きょとんとしたままの少女が見上げる先も、シュウの顔からはかなり離れている。盲人か、とトッシュが納得するまで、シュウは何も説明しなかった。

「何処で拾ってきやがった」
「向こうのスラムだ」

「チッ……治安が悪くなってやがるな……」

 けれど、とトッシュは思う。スラムで特定の人間にのみ手を差し伸べるのは、ルール違反だ。そんなことは
シュウも知っているだろうし、以前教えたこともある。なのにどうして、この少女だけを連れてきたのか。
疑問の篭った目で見つめれば、シュウはほんの少しだけ逡巡したあと、重い口を開いた。

「視力も聴力も弱いらしい」

 目だけではなく耳も、とは。トッシュの眉間に皺が寄る。そんな子供をスラムに置き去りにしたのであろう
少女の保護者を思い、トッシュは内心頭を抱えた。例え生まれつきであっても、何らかの病気での後天的なもの
であっても、子供に罪はないのである。それをあろうことかスラムに捨てるなどということは、トッシュには許せなかった。許せないにしても何にしても、世の中からそういった事件が消えないのは、結局どうしようもないのだが。

「……お前らしくもねェ……慈善事業にでも目覚めたのか?」

 挑発するような台詞に、シュウは乗ってこない。ただ皮肉げに目を細めて、呟くだけだった。

「人には救いが必要だと、聞いたことはあるか」

 以前、シュウに聞いたことがあると、トッシュは思い返した。珍しく自分のことを語ったシュウは、自分の過去を話してくれた。死刑囚だった昔、独房での生活の中で出会った元神父の話に共感したのだというそれを、何となく感心しながら聞いた覚えがある。
 曰く、人には救いが必要だから、神という絶対的なものを創り上げるのだ、と。救いというのは末来なのだと。自分の進む道の先が欲しいから、人は救いを求めるのだと。聞いたときには何となく判るような判らないような
気分に陥ったものだが、それでも頷くぐらいはしたものだ。

「この娘の救いになりたいわけじゃない ……けれど、希望を与えるぐらいはいいだろう」

 私がそうだったように。呟いたシュウの台詞を聞き逃すほど、トッシュの注意力は散漫していなかった。シュウにとっての救いが何であっても、シュウが今此処に居るのは事実なのである。それで、満足しろ。そう言い聞かせるトッシュの心中を知ってか知らずか、シュウは言葉を続けるだけ。知っているのだとしたら大した根性だ、腐ってやがる、とトッシュが苦虫を噛み潰すような顔をするのも、心の中でのみ、である。

「なぁ、トッシュ」

 じっと見上げるその目線を見返して、三秒ほどでトッシュは目を反らした。負けるのは最初から判っていたのに、ということを言ってはいけない。

「……好きにしろ」
「ありがとう、トッシュ」

 良かったな、と少女に笑いかけるシュウを見ながら、トッシュはドアに預けていた体重を戻して其処から退いた。まぁ仕方ないだろうと自分を納得させながらも、あの笑みを見られるならガキ一人ぐらいお安い御用も何のそのな勢いで預かってしまうだろう。そんな自分を情けないと思うこともないのは、末期である証らしい。
 
シュウが手を引き、少女を室内へと呼び込む。擦れ違い様に屈んで少女と目線を合わせれば、にこぉ、と綺麗に微笑まれた。純粋無垢の四文字が似合うその笑顔は、トッシュの脳に真っ向から届いた。なるほど、確かに拾ってしまうわけだ。産んだというのはまだしも、こんな子供がいたら生き甲斐にもなるだろうということは判った。が、やはりさっきの冗談はシュウらしくないとも思うのである。
 少女は赤い睫をぱたぱたと瞬かせて、それからぱかりと口を開いた。薄い唇と短い舌が音を紡ぐ。

「ぱぁぱ」

 ぽかり。トッシュとシュウの二人が、揃って口を開いた。目を見開いたまま、トッシュは見上げて、シュウは見下ろして、少女を見つめる。それから揃ってお互いに視線を戻し、わたわたと慌てながらも声を出した。

「……トッシュ」
「違ェ! 身に覚えは……あるっちゃァあるが、信じろ!俺は無実だ!!」
「…………この無節操男が」

「まぁま?」

 ぴたり、と今度は二人同時に動きを止める。ぎぎぎぎ、と音が出そうなほどのぎこちなさまでシンクロして、二人は赤毛の少女に目を向けた。その無垢な瞳は、きらきらとシュウの方へ向かっていた。

「……ま、さか」
「……シュウ、お前……」

「私が産めるわけないだろうが!」
「最初に産んだっつったのはどこのどいつだ!」

 思わず立ち上がったトッシュと少女の手を離したシュウが、ぎゃあぎゃあと言い争いを始める。収集がつかないとはこのことだ、と思えるような人間は此処には居ない。だが、ただひとりこれを収めることの出来る人間が、小さな手の平を精一杯開いて、その手を二人にこれまた精一杯伸ばして、ふたつの単語を口にした。

「けんか、だめ!」

 むぅ、とむくれた少女に服を引かれて、二人がやっと我に返る。情けないにも程があると思えるような人間も、残念ながら此処には居ない。
 少女の赤毛に手を置いて、それからトッシュは少女を抱き上げた。不自由な視界でも、急に高さが変わったことは判るらしい。けれど物怖じしないというか、いい意味で図太い少女は、きゃっきゃと声を上げて喜ぶだけだった。
 シュウが溜め息をつく。トッシュが眉尻を下げて苦笑する。それにつられて、シュウも小さく笑った。

「まぁ……とりあえずは、だな」
「とりあえず?」

 少女をあやしながら、トッシュが歩き出す。テーブルに向かったトッシュの背に続いたシュウが、その周辺に散乱した酒瓶を見咎めるまで、あと少し。けれどそれに気付かない今は、ただその姿を見つめるだけだった。

「飯だろ、やっぱ」
「……作れと?」
「おう」

 そして酒瓶を握り締め怒鳴り声を上げようとするシュウに、少女の呼び声がかかって出鼻をくじかれるのも、
あと少し。






           三人家族=馬鹿夫婦+可愛い娘 


・・・いつ読んでも鼻血がv←疎い
第二弾待ってます!!(コラコラ)
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こんこん、こん。おかしなリズムで叩かれた扉に向かって苦笑しながら、トッシュは酒瓶をテーブルに置いた。
そろそろ来る頃だと思っていたなんて、言ったらどんな顔をするだろうか。今度言ってみるのも
いいかもしれないな、と考えたトッシュに今言う気がないことは確かである。言う気がないのか勇気がないのかは定かではないが。

 逸る気持ちを抑えて、ゆっくり立ち上がる。かたりと鳴った椅子の音と立てた靴音が混ざった。
かつかつかつり。扉に手をかけ、開く。扉を開けた其処にはトッシュが想像した通り、仕事帰りのシュウが
立っていた。

 ただひとつ想像通りではなかったのは、その左手が見知らぬ赤毛の少女の手を引いていたことだけ、である。

「……何だそのガキ」
「……産んだ」

「幾ら種付したところで孕むわけねぇしその上孕んだとしてもそんなでかいガキなわけねぇだろこのバカヤロウが」

 一言で言い切って、今一度目の前の相手二人を見直す。頭の先から爪先までを確かめるように見遣ってから、
少女の焦点が自分に合っていないことに気がついた。きょとんとしたままの少女が見上げる先も、シュウの顔からはかなり離れている。盲人か、とトッシュが納得するまで、シュウは何も説明しなかった。

「何処で拾ってきやがった」
「向こうのスラムだ」

「チッ……治安が悪くなってやがるな……」

 けれど、とトッシュは思う。スラムで特定の人間にのみ手を差し伸べるのは、ルール違反だ。そんなことは
シュウも知っているだろうし、以前教えたこともある。なのにどうして、この少女だけを連れてきたのか。
疑問の篭った目で見つめれば、シュウはほんの少しだけ逡巡したあと、重い口を開いた。

「視力も聴力も弱いらしい」

 目だけではなく耳も、とは。トッシュの眉間に皺が寄る。そんな子供をスラムに置き去りにしたのであろう
少女の保護者を思い、トッシュは内心頭を抱えた。例え生まれつきであっても、何らかの病気での後天的なもの
であっても、子供に罪はないのである。それをあろうことかスラムに捨てるなどということは、トッシュには許せなかった。許せないにしても何にしても、世の中からそういった事件が消えないのは、結局どうしようもないのだが。

「……お前らしくもねェ……慈善事業にでも目覚めたのか?」

 挑発するような台詞に、シュウは乗ってこない。ただ皮肉げに目を細めて、呟くだけだった。

「人には救いが必要だと、聞いたことはあるか」

 以前、シュウに聞いたことがあると、トッシュは思い返した。珍しく自分のことを語ったシュウは、自分の過去を話してくれた。死刑囚だった昔、独房での生活の中で出会った元神父の話に共感したのだというそれを、何となく感心しながら聞いた覚えがある。
 曰く、人には救いが必要だから、神という絶対的なものを創り上げるのだ、と。救いというのは末来なのだと。自分の進む道の先が欲しいから、人は救いを求めるのだと。聞いたときには何となく判るような判らないような
気分に陥ったものだが、それでも頷くぐらいはしたものだ。

「この娘の救いになりたいわけじゃない ……けれど、希望を与えるぐらいはいいだろう」

 私がそうだったように。呟いたシュウの台詞を聞き逃すほど、トッシュの注意力は散漫していなかった。シュウにとっての救いが何であっても、シュウが今此処に居るのは事実なのである。それで、満足しろ。そう言い聞かせるトッシュの心中を知ってか知らずか、シュウは言葉を続けるだけ。知っているのだとしたら大した根性だ、腐ってやがる、とトッシュが苦虫を噛み潰すような顔をするのも、心の中でのみ、である。

「なぁ、トッシュ」

 じっと見上げるその目線を見返して、三秒ほどでトッシュは目を反らした。負けるのは最初から判っていたのに、ということを言ってはいけない。

「……好きにしろ」
「ありがとう、トッシュ」

 良かったな、と少女に笑いかけるシュウを見ながら、トッシュはドアに預けていた体重を戻して其処から退いた。まぁ仕方ないだろうと自分を納得させながらも、あの笑みを見られるならガキ一人ぐらいお安い御用も何のそのな勢いで預かってしまうだろう。そんな自分を情けないと思うこともないのは、末期である証らしい。
 
シュウが手を引き、少女を室内へと呼び込む。擦れ違い様に屈んで少女と目線を合わせれば、にこぉ、と綺麗に微笑まれた。純粋無垢の四文字が似合うその笑顔は、トッシュの脳に真っ向から届いた。なるほど、確かに拾ってしまうわけだ。産んだというのはまだしも、こんな子供がいたら生き甲斐にもなるだろうということは判った。が、やはりさっきの冗談はシュウらしくないとも思うのである。
 少女は赤い睫をぱたぱたと瞬かせて、それからぱかりと口を開いた。薄い唇と短い舌が音を紡ぐ。

「ぱぁぱ」

 ぽかり。トッシュとシュウの二人が、揃って口を開いた。目を見開いたまま、トッシュは見上げて、シュウは見下ろして、少女を見つめる。それから揃ってお互いに視線を戻し、わたわたと慌てながらも声を出した。

「……トッシュ」
「違ェ! 身に覚えは……あるっちゃァあるが、信じろ!俺は無実だ!!」
「…………この無節操男が」

「まぁま?」

 ぴたり、と今度は二人同時に動きを止める。ぎぎぎぎ、と音が出そうなほどのぎこちなさまでシンクロして、二人は赤毛の少女に目を向けた。その無垢な瞳は、きらきらとシュウの方へ向かっていた。

「……ま、さか」
「……シュウ、お前……」

「私が産めるわけないだろうが!」
「最初に産んだっつったのはどこのどいつだ!」

 思わず立ち上がったトッシュと少女の手を離したシュウが、ぎゃあぎゃあと言い争いを始める。収集がつかないとはこのことだ、と思えるような人間は此処には居ない。だが、ただひとりこれを収めることの出来る人間が、小さな手の平を精一杯開いて、その手を二人にこれまた精一杯伸ばして、ふたつの単語を口にした。

「けんか、だめ!」

 むぅ、とむくれた少女に服を引かれて、二人がやっと我に返る。情けないにも程があると思えるような人間も、残念ながら此処には居ない。
 少女の赤毛に手を置いて、それからトッシュは少女を抱き上げた。不自由な視界でも、急に高さが変わったことは判るらしい。けれど物怖じしないというか、いい意味で図太い少女は、きゃっきゃと声を上げて喜ぶだけだった。
 シュウが溜め息をつく。トッシュが眉尻を下げて苦笑する。それにつられて、シュウも小さく笑った。

「まぁ……とりあえずは、だな」
「とりあえず?」

 少女をあやしながら、トッシュが歩き出す。テーブルに向かったトッシュの背に続いたシュウが、その周辺に散乱した酒瓶を見咎めるまで、あと少し。けれどそれに気付かない今は、ただその姿を見つめるだけだった。

「飯だろ、やっぱ」
「……作れと?」
「おう」

 そして酒瓶を握り締め怒鳴り声を上げようとするシュウに、少女の呼び声がかかって出鼻をくじかれるのも、
あと少し。






           三人家族=馬鹿夫婦+可愛い娘 


・・・いつ読んでも鼻血がv←疎い
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【2009/11/24 01:39】 | 頂戴品
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